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動脈硬化の多くは、LDL-コレステロール(悪玉コレステロール)の増加や血圧が高い状態が続いて血管壁に負担がかかることで進行します。LDL−コレステロールなどが蓄積した粥腫は、次第にプラークと呼ばれる隆起したコブのようになっていきます。また、粥腫が破裂してしまうと、それを塞ぐために血栓が作られてしまいます。
血管が狭くなったり詰まったりすると、狭心症、心筋梗塞や脳梗塞、下肢閉塞性動脈硬化症などを引き起こします。また、血管が破れてしまうと、クモ膜下出血などの危険もあります。
そのため、決して動脈硬化をあなどってはいけません。死につながる恐ろしい病気を引き起こす危険を抱えているのです。
心臓に大きな負担がかかる
心肥大、心不全、高血圧
臓器、組織が正しく機能しなくなる
臓器、組織が壊死する
心筋梗塞、狭心症、脳梗塞、下肢閉塞性動脈硬化症
血管が破れやすくなる
くも膜下出血などの脳出血
心臓は生命を維持するうえで欠かせないものです。そのため、どこかの機能が弱ったときに、それを補うしくみが何段階にもわたって備わっています。
たとえば、心臓には全身から戻ってきた血液を受け取り、送り出すポンプ機能があります。ポンプ機能が低下して心臓から送り出せる血液量が減ると、収縮、拡張の回数を増やすことでその機能を補います。このように弱った機能を別の働きでカバーすることを代償機能といい、この機能でカバーできている間は、自覚症状として現れにくいのです。
しかし、生命を維持するためにがんばってきた心臓の代償機能にも限界があります。心不全や心肥大に至ったり、心筋梗塞を発症したりするのは、その何段階にもわたる代償機能では心臓の働きの低下を補いきれなくなったためです。心臓や血管には長年にわたって大きな負担がかかり続けていたことになります。
自覚症状がなくても、動脈硬化は加齢とともに進んでいきます。動脈硬化のリスクがある人は定期的に健康診断を受ける、生活習慣病がある人は治療を継続するなど、血管や心臓を守る生活を心がけましょう。
動脈硬化が進むことで起こる代表的な心臓の病気に狭心症と心筋梗塞があります。この2つの病気はともに血液の流れが悪くなり、心臓の機能が低下することで発症する病気です。
心臓に栄養を運ぶ冠動脈は、川でいう本流です。川の本流の流れが悪くなったり詰まったりすれば、分流に水は届きません。同じようなことが血管でも起きているわけです。
このうち狭心症は、血管が狭くなることで発症します。一方の心筋梗塞は血管が詰まって心臓のポンプ機能を果たしている心臓の筋肉(心筋)が壊死する病気です。血液が流れなくなって心不全を起こします。
狭心症は血管が狭くなることで心臓に送られる血液は減少しますが、心筋の壊死はありません。しかし、血管が狭くなっている状態のため、心筋梗塞を発症するリスクは高くなります。