CAVI(キャビィ)検査
時間は5分程度で、あお向けに寝た状態で両腕・両⾜⾸の⾎圧と脈波を測定します。
動脈硬化症の進行を防ぐには、生活習慣病の早期発見、早期治療が重要です。また、心筋梗塞や脳梗塞などの動脈硬化性の病気を発症するリスクが高いと思われる人は、検査で血管の状態を知ることも大切です。
「沈黙の殺人者」と呼ばれるほど、自覚症状がなく進行する動脈硬化。だからこそ大切なのがリスクの管理です。とくに脂質異常症の人は動脈硬化が進みやすく、悪化を防ぐ生活習慣と治療の両輪が欠かせません。
脂質異常症は、LDL-コレステロール(悪玉コレステロール)やトリグリセリド(中性脂肪)が高いほど、そのリスクが高くなります。また、同じコレステロールでもHDL-コレステロール(善玉コレステロール)が低いと冠動脈の病気(心筋梗塞や脳梗塞など)を起こすリスクが高くなることがわかっています。
とくに狭心症などの冠動脈の病気を起こしたことがある人は、再発を防ぐためにも生活習慣の改善に加えて薬物治療でコレステロール値を管理することが大切です。脂質異常症を改善する生活習慣はこちら
動脈硬化は、部分的に起こるものではなく、全身の血管に及びます。足の動脈硬化が進んでいれば、脳や心臓の周囲の血管の動脈硬化も進んでいます。足の動脈が狭くなっている人は狭心症や心筋梗塞、脳梗塞などを合併しやすく、早期の診断、治療が重要となります。
足の血管の狭さや詰まりは、足の血圧を測る(ABI検査)ことでわかります。ただし、ABIは、家庭用の血圧計では調べることができません。足関節の血圧の測定ができる装置がある医療機関は増えています。必ず医療機関で検査を受けてください。詳しくはこちら
このほか、医療機関ではさまざまな検査を行い、動脈硬化の程度やそれに伴う病気の診断、発症の危険度をみていきます。頸動脈エコーは、動脈硬化の検査として最初に行われることが多い検査のひとつです。頸動脈エコーについてはこちら
また、合併している病気の状態などに応じて、眼底検査で目の網膜の状態を調べたり、CT検査、MRI検査などの画像検査、カテーテルから造影剤を注入して心臓のまわりにある冠動脈の状態をみるX線検査や心電図検査などを行う場合もあります。
血管が硬くなっているかどうかは、外から確認することができません。気づかぬうちに進行し、ある日突然大きな病気を発症することが動脈硬化の怖いところです。
しかし、少ないながら身体からのサインはあります。その一例が足の動脈が詰まることで起こる間歇性跛行(かんけつせいはこう)です。足の筋肉を動かすときには多くの血液が必要となります。
血管が硬くなって詰まると、血液が十分に行き届かなくなり、筋肉に乳酸が溜まりやすくなります。それが足の痛みとなって現れるため、そのサインを見逃さないことが大切です。